【超絶技巧!!】God Save the Queen変奏曲
イギリスのロックバンド、Queenの『ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)』の動画を探していたところ、同バンドのギタリスト、ブライアン・メイ(Brian May)アレンジによるイギリス国歌『God Save the Queen』のギター多重録音による名演を発見。
QUEEN『God Save the Queen』
1975年11月にリリースされた『A NIGHT AT THE OPERA / オペラ座の夜』に収められた1曲ですね。
この『A NIGHT AT THE OPERA / オペラ座の夜』はQueenの代表的なアルバムのひとつであり、本国イギリスで初めてチャート1位を記録したアルバムとして知られていて、当時のイギリスのポピュラー・ミュージック史上、最高の制作費がかかったといわれているようですが、確かにオペラチックに多重録音で声を重ねていく手法、様々な特殊楽器、その他もろもろ荘厳な作りになっています。
あのロック史上の不朽の名作『ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)』もこのアルバムに収録されています。
まあ、国歌と言っても正式に制定されたものではなく事実上の国歌、というところがミソで、歌詞も神々しい部分と、なんだか今の時代に歌っちゃっていいの?というところと混在しているのも歴史を感じさせるものとなっています。
“『女王(国王)陛下万歳』、または、『神よ女王(国王)を護り賜え』、原題: God Save the Queen (King)は、多くの英連邦王国およびイギリス王室属領で使用されている賛歌(アンセム)である。
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(イギリス)およびイギリス海外領土の事実上の国歌であり、ニュージーランド(1977年〜)の二つの国歌のうちの一つである。オーストラリア(1984年〜)およびカナダ(1980年〜)、ジャマイカ、ツバル、マン島では王室歌 (Royal Anthem) として公式に採用されている。ジャージー、ガーンジー、マン島においても、イギリス王室属領の立場では公式な国歌である。
公式行事などで使用される場合、通常第1節のみが歌われる。時代により王が男性 (King) であるか女性 (Queen) であるかで、曲名および歌詞が変わる。”
~Wikipedia~
1.
God save our gracious Queen,
Long live our noble Queen,
God save the Queen:
Send her victorious,
Happy and glorious,
Long to reign over us,
God save the Queen.
おお神よ我らが慈悲深き女王(国王)を守りたまへ
我らが気高き女王(国王)よとこしへにあれ、
神よ女王(国王)を守りたまへ:
君に勝利を
幸福を栄光をたまはせ
御世の長からむことを:
神よ女王(国王)を守りたまへ
2.
O Lord, our God, arise,
Scatter her enemies,
And make them fall.
Confound their politics,
Frustrate their knavish tricks,
On Thee our hopes we fix,
God save us all.
おお主よ、神よ、立ち上がられよ
汝と君の敵を消散せしめたまへ
打ち砕きたまへ
彼らが策を惑はしたまへ
彼らが騙し手を挫きたまへ
我らが望みは汝の上に!
神よ我等を救いたまへ
3.
Thy choicest gifts in store,
On her be pleased to pour;
Long may she reign:
May she defend our laws,
And ever give us cause
To sing with heart and voice
God save the Queen.
汝が選り抜ける進物の
君に喜びと注がれむことを;
御世の長からむことを:
我らが法を守りたまひ
絶えず理想を与へたまへ
声無きも声高きも謳ひぬ(歌ふ心で歌ふ声で)
神よ女王(国王)を守りたまへ
4.
Not in this land alone,
But be God’s mercies known,
From shore to shore!
Lord make the nations see,
That men should brothers be,
And form one family,
The wide world over.
神の御慈悲は
この御土のみでなく
そのくまなきに知らるる!
主はこの御国に、この広き世界の
全て人間は一つ兄弟たり、
一つ家族たることを知らしめす
5.
From every latent foe,
From the assasins blow,
God save the Queen!
O’er her thine arm extend,
For Britain’s sake defend,
Our mother, princess, and friend,
God save the Queen!
闇に潜みし敵より
暗殺者の魔の手より
神よ女王(国王)を守りたまへ
君が上に汝が腕を広げ
ブリテンが為に防がむ
我らが母(父)にして君にして友
神よ女王(国王)を守りたまへ
6.
Lord grant that Marshal Wade
May by thy mighty aid
Victory bring.
May he sedition hush,
And like a torrent rush,
Rebellious Scots to crush.
God save the Queen!
主はウェイド元帥をして
その強き祐けにより
勝利をもたらしめむ
乱を制しめむ
轟々たる濁流の如くして
反逆せしスコットランド人を破らしめむ
神よ女王(国王)を守りたまへ
この6番はどうなのよ、ということで削除案が一部の議員から提出されているようですが、国歌の歌詞を削除しちゃうの?という反対意見が多くまとまっていない模様。
①ベートーベン版変奏曲(ピアノ)
アルフレッド・ブレンデル(Alfred Brendel)の名録音。
朴訥な、という表現が失礼に当たらなければ良いのですが、素朴な音色がステキ。
②パガニーニ版変奏曲(ヴァイオリン)
映像では、フランク・ペーター・ツィンマーマン(Frank Peter Zimmermann)の演奏がこれもまたいい味出していてステキ。
ええ曲やわ。
ちなみに同名異曲のSex Pistolsの『God Save the Queen』は元々のイギリス国歌を揶揄して作られており、あちこちで放送禁止になっている。
これもまた名曲。
超絶技巧ではないけどね。
それではまた次回。