よくよく考えたら、これも『ザ・ヴァイオリン』という小品のひとつ。
昨日知り合いに「おうおう、なんか弾いてくれよ~」と言われたときにポッと思いついていれば間違いなく弾いたであろう曲w(弾きませんでしたけれど)。
『メヌエット(Menuett)by ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)』
もともとは『6つのメヌエット(6 Minuets)』WoO.10が原曲で、ベートーベンが1795年に作曲し、翌年出版された作品。元はオーケストラ曲だったそうですが、いまはピアノ編曲版しか現存していません。その中でもト長調という調性とメロディにより第2番がヴァイオリン用に編曲された、というもの。
原曲の譜面はこんな感じ。
至って平易で、それでいて明るくて、柔らかくて、ちゃんと展開があって、とあまりにもスタンダードすぎて見過ごされていますが、この曲、とっても素敵な曲なんです。
ところで、「WoO」って見慣れないモノがついてますよね。
「ヴェーオーオー」と発音しますが、Wikipediaによると以下説明となります。
“WoOとは、ドイツ語のWerk ohne Opuszahl(作品番号なしの作品)の略語で、作品番号がつけられていない(クラシック音楽の)楽曲の整理のためにつけられる認識番号を示す。
WoOは、ベートーヴェンをはじめとしたドイツ語圏の作曲家の作品について用いられる。ベートーヴェンの場合は、研究家のゲオルグ・キンスキーとハンス・ハルムによってつけられたものである。”
要は作品番号としてOpus(オーパス、略称Op.)がついていない作品に対して整理のために後世の研究家たちが付けた番号ということ。
これで行くとこの「6つのメヌエット(WoO.10)」であるとか、「エリーゼのために(WoO.59)」といった小品がこれに当たるのですね。
①クリスチャン・フェラス(Christian Ferras)
メヌエットの展開部が超高速。とても素敵な演奏です。
CDタイトルが『Forgotten Ferras』ってのはどうかと思うけど。
②アルテュール・グリュミオー(Arthur Grumiaux)
もう文句なし。こういう小品を弾かせたらこの人に勝てる人っていたんだろうか。
ふくよかな音色にほっとさせられますよね。
③デビッド・ナディアン
元ニューヨークフィルの名コンサートマスターの温かみのある演奏家から。
美しいですねぇ。
ってな感じでまた次回。