『ヴァイオリンソナタ ト短調 Op.11』by H. Eccles
イギリスのバロック後期のヴァイオリニストHenry Eccles (1670–1742)によるヴァイオリンソナタ。エックレスとローマ字読みされるが、音を聞いているとエクルズと発音する方が正しい模様。
1720年に「Twelve Solos for the Violin」を出版、同時代の作曲家Giuseppe Valentiniからのメロディの借用も見受けられるが、そのなかで一番有名なこのヴァイオリンソナタト短調は、その大半がEcclesのオリジナルと言われている。
この曲を弾くにあたって、対峙する、というか極端に心構えする必要もなく、対面するメロディを楽しみながら弾くことのできる素晴らしい作品と言える。左手のポジションもそれほど難しいものではないし、偶数ポジションを多用する曲でもないのでね。
音楽的な話ではないですがw。
この曲、深遠な響き、悠然と流れるテンポ、バロックにありがちなパターンにはまらない歌心のある美しいメロディ、どこを切っても奏者惹きつけてやまない名曲のひとつであり、やはり数多くはないが名演奏が存在しているのですな。