ヴォルフガング・エドゥアルト・シュナイダーハン(Wolfgang Eduard Schneiderhan[1], 1915年5月28日 – 2002年5月18日)[2]は、オーストリアのヴァイオリニスト。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めた。
シュナイダーハンは1915年5月28日にウィーンで生まれ、3歳から母親にヴァイオリンを学び、8歳からボヘミア派の名教師オトカール・セヴシックと、ヨアヒムの流れを汲むユリウス・ヴィンクラーに師事。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務め、オーケストラ曲の中での彼の甘美なヴァイオリン・ソロは当時のウィーン・フィルの名物と謳われるなど持て囃され、ウィーン・フィルのメンバーとのシュナイダーハン四重奏団を主宰、ピアノのエドウィン・フィッシャー、チェロのエンリコ・マイナルディとトリオを組むなど、室内楽奏者としても活躍した。1949年にウィーン・フィルを辞任すると、ソリストとしての活動に専念、幅広い演奏活動を行った。またヴァイオリン教師としても名高く、のちのウィーンフィルの顔となるゲルハルト・ヘッツェルや久保田巧など、多くの演奏家を育成した。
彼の甘美で切ない音色の秘密ともなっています。これは、現在の主流である幅の広い華麗なヴィブラートの掛け方とは対極にあるやり方です。
音色は細かいビブラートによる甘い音色を特色としており、また、いわゆる名人芸の類には全く興味を示さないという、一風変わった志向を示す。それは、バッハからヘンツェに至る幅広いレパートリーの中に、パガニーニやヴィエニアフスキーの名前が見当たらないことからも想像される。いずれにせよ伝統的な古典を大事にする姿勢がうかがえる。
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