KENNEDY, Nigel / ナイジェル・ケネディ~ 古着姿の天才ヴァイオリニスト

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ナイジェル・ケネディ(Nigel Kennedy, 1956年12月28日 – )はイングランドのヴァイオリニスト、ヴィオラ奏者。
ブライトンで母と祖母がピアノ教師という音楽一家に生まれる。はじめにピアノ、さらにヴァイオリンを習い、7歳の時からメニューインが主宰する音楽学校で学ぶようになる。10歳の時、学校にジャズ・ヴァイオリンの巨匠ステファン・グラッペリが来訪し、当時の担任の推薦で、グラッペリと個別指導、共演する機会を得ている。
15歳の時に渡米、ジュリアード音楽院で名教師として知られるドロシー・ディレイに師事。

ヴィヴァルディの「四季」セールスがクラッシック世界最高ということでギネスに乗っているヴァイオリニスト。メニューインの弟子でありながらジャズヴァイオリニストのステファン・グラッペリに傾倒しジャズとクラシックの両刀遣いとなる。
彼のジャズアルバムはまだ聴いたことがないけれども、ベルリンフィルでブラームスのコンチェルトをノリントン指揮(古楽指揮者だぜ!?)で演奏したとき、衛星放送か何かで見ていたのだが、第1楽章で演奏している彼の姿、音楽に何故かぐっと来て、第2楽章では涙が出そうになった覚えがある。歓喜の第3楽章ではフィナーレとともに素直にテレビに向かって拍手をしてしまったことを覚えている。
たとえジャズにも傾倒していたからって、だからって音楽が純粋でないとか、中途半端とかそういう考え方するのは誤りだと思う。このコンチェルトを数々のヴァイオリニストが奏でてきて、果たしていったい誰が涙が出そうになるほど感動させてくれるのか。
ルックスが、スタイルが、演奏方法が、なんて全く関係ない。夫々の道を究めた彼がひたすら楽しそうに、祈るように、または極度の緊張感を持って演奏する。その音楽を純粋に楽しめばいいのである。
様式に囚われ過ぎるのは愚の骨頂であると思う。

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