FERRAS, Christian / クリスチャン・フェラス ~ カラヤンに見いだされた天才ヴァイオリニスト

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クリスチャン・フェラス(Christian Ferras, 1933年6月17日 – 1982年9月14日)は、フランスのヴァイオリニスト。ジョルジュ・エネスコに師事。

1960年代より、カラヤン指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演して、ドイツ・グラモフォンから協奏曲のステレオ録音を行い、ブラームス、シベリウス、チャイコフスキー、ベートーヴェン、バッハの録音を実施。その後もドイツ・グラモフォンにおいて、バルビゼとの共演により、ブラームス、シューマン、フランク、ルクーのヴァイオリン・ソナタを録音した。
1970年代より、健康の不調を理由に表舞台から退くようになったのは過度のストレスからくるアル中、またはうつ病とも言われており、1982年3月9日にアラン・ルフェーヴルのピアノで、ついで5月6日にバルビゼのピアノによってパリ楽壇に復帰し、8月25日にヴィシーでも演奏会を行ったが、これがフェラスの最後の公演となり、それから3週間後の9月14日に自宅アパートの10階から投身自殺、49歳の生涯を閉じている。。。

悲劇の人生を送った事実は胸に秘めつつ録音を聴けば、カラヤンがおそらく好きなのであろう流麗なレガートの効いたフレージングであり、またたっぷりと音を鳴らし、素晴らしい美しさの域に達した演奏であり、やはり稀代のヴァイオリニストの一人であったのだろうと思いを馳せるしかないのが、なんとも口惜しいところ。
なお、カラヤンとの録音では、フェラスがジャケットに映るのみならず、チャイコフスキーのコンチェルトではフェラスだけ、というなんとも珍しいショットが残されており、ここからも相当お気に入りだったのだろうな、と思われるのです。

 

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